脊梁山地 川辺川水系 樅木本谷 又六谷







day1*
五勇谷橋(11:00)〜樅木林道〜コーナー20ポイントより下降〜樅木本谷入渓〜砂防〜樅木林道〜木橋〜又六谷〜ハミガキの大地ビバーク(16:00)

day2*
 ハミガキの大地(8:30)〜国見岳(10:30)〜下山開始(11:00)〜樅木林道(12:30)〜ゲリラ豪雨〜五勇谷橋(13:00)


林道のコーナー20より30分程かけて標高を100メートル落とし、本流へ入渓
樅木本谷の河幅の広く水量の多いゴルジュをへつったり、時にはドボンと深い釜に落ちたりしながら遡行した
こーたろーさんもかなさんも、重い装備にもかかわらずしっかり進んでいくから頼もしい
砂防に出合い高巻いてからは再び樅木林道へ出て、木橋より再入渓
ヒガエリ谷とちょうど1:1くらいの水量で、又六谷は右に折れる
随分水量の少なくなったゆるやかな支流を、沢歩き






ハミガキの大地にてビバーク
数カ所、露営適切地があったけれども、ちょうど良い空間をコータローさんがチョイス
アブの襲撃に遭いながら、かなさんが持ってきてくださった農ポリタープを張り、ツエルト仕様のテントとツエルトを幕営
今回は出番が無かった登攀用のヒルウォーカーロープを木々のあいだに張り巡らせ、濡れた衣服や、ギアを吊るした
快適な空間の出来上がり
私の大好きな場所、大崩山の金山谷をすこし狭くした感じだった
とても素敵な谷だ




夕ご飯はキムチ鍋 翌朝は残り汁で雑炊にしました


鍋を食べ終わり、すっかり日が暮れてから、焚き火を囲んでマシュマロを焼きました
とろとろふんわりなマシュマロがたまらなく美味しかった
あとは50度の富士山麓ウイスキーをお湯割りして飲んだり、沢で冷やしておいたキウイを食べたり
シュラフに入ってからは朝までこんこんと眠りこけました


二日目の朝 涼しい朝に濡れた衣服を着るときの、心臓が飛び出してしまいそうなひやっとした感覚がつらかった


お世話になった広場をあとにして、沢を詰める
どんどん標高をあげてゆく 汗がしたたり落ちるたびに、わざと沢の水を被ってクールダウン
朝の光りが木々の間から漏れる、きらきらと明るい原生林の深い森
とびきりの美しさに、ため息がとまらない
「脊梁は最高だよ」と諸先輩方が良く口にする文句に心から頷ける
決して派手でない、この渋さが良い










小田川でのツメのミスのこともあるので
源頭のルートファインディングは特に慎重に行いながら、国見岳に向かう尾根を目指した
一本だけ持ってきていたストックを伸ばす
急斜面でも登りやすく、とてもありがたかった



私にとって初の脊梁山地、国見岳山頂 1,739m 熊本県最高峰だという
下山路の登山道も渋くて二重丸
幾度もはっとさせられた
山麓の植林も素敵でした





林道に下山してから豪雨にあう
足元が瞬く間に水浸しになり、林道から見下ろす樅木本流は濁流となった
猛烈な土砂降りのなか30分ほど歩いて車に戻り、崩れかかっていた林道の難所をコータローさんのドライブテクニックで無事通過
ほっと胸をなでおろす
五家荘の郷土館をお借りして、乾いた服に着替え、二本杉の食事処でヤマメの天丼、温泉は左俣の湯、そして入山前にお別れの挨拶をしたアイスクリームに再会の儀式
私はミントチョコ、二人はソフトクリーム
こーたろーさんとは某所で別れ、私はかなさんに某所でおろしていただき、解散
お世話になりました
帰りの電車の車窓からは、水面に落とした赤い絵の具のような均一な夕焼けが田園の景色の上にひろがっていたので私は見とれてしまう
頬杖をつきながら眺めた四角い空は、いずれビル街に覆いつくされ、見えなくなってしまった
その時MiloshのAwful Gameがipodから流れてきて、思い出すことがひとつあった